2014カープ交流戦前までの戦いを振り返る

さて、われらがカープはセ・リーグの首位で交流戦を迎えることとなったわけですが、これまでの戦いを振り返ってみたいと思います。

鬼門の東京ドームで善戦

これまではなかなか東京ドーム でなかなか勝てないという時期がずっと続いていましたが、5月の三連戦で4年ぶりの三連戦勝ち越し。これまでどれだけ勝ってなかったんだよという感じですが、鬼門の東京ドームで今シーズンは3勝3敗と五分の戦いを繰り広げているのが躍進の要因の1つではないでしょうか。

優勝候補筆頭の巨人がもたついているせいもありますが、東京ドームでの苦手意識が払拭されてきているように思います。

また、ナゴヤドームでも勝ち越すなど中日相手に大きく勝ち越しているのも躍進の理由と一つでしょう。

野手の活躍を振り返る

なんといっても一番に名前が挙がるのがエルドレッドでしょう。.356 15本 47打点はお見事のひとこと。外のボールの見極めやカットができるようになったのと内角のボールの捌きがうまくなったのがここまでの成績向上をもたらしたのではないでしょうか。去年までの外に逃げる変化球を投げておけばといった攻めが通じなくなっています。5月半ばに入って打撃が落ち込みましたが、謙二郎監督の指導で復調、これからも期待の4番です。守備面でもレフトの守備で頑張っているように思えます。

一方4番で開幕を迎えたもう一人の助っ人キラは序盤はいまひとつだったもののここのところ打球が上がるようになり長打が出るようになってきました。この2人で調子の悪いときをカバーし合ってもらいたいところです。

松山も成長を感じる一人です。昨シーズンの活躍からさらに飛躍しつつあり、.337のハイアベレージをキープしています。対左ではスタメンを外れることが多いですが、数少ない対左の場面でも結果を残してスタメン完全定着をしてもらいたいところです。

菊池、丸の菊丸コンビも貢献度が高いように思います。菊池は去年注目された守備はもちろんのこと、打率も3割前後で推移していて打撃面での進化をうかがわせます。犠打の数は17で相変わらずのうまさです。丸は序盤は低打率ながらも四球を選んで貢献していたように思います。打率もここのところ上げてきて3割近くに達しているのでこれから先も期待です。出塁率は実はエルドレッドよりも高い.404です。

そして木村の渋い活躍も見逃せないところです。打席数はそんなに多くないものの打率.343とハイアベレージを残しています。本人はレギュラーとしてやりたいと思っていると思いますが、内野どこでも守れるスーパーサブとしてありがたい存在です。

調子が上向きかけた矢先に離脱してしまったサード堂林、膝の関係でフル出場が厳しいショート梵、小窪、新人の田中といったあたりの三遊間のレギュラー争いも注目です。

捕手は正捕手は当然石原なんですが、バリントン先発の際は白濱がマスクをかぶったり、それ以外でも會澤がマスクをかぶったりとこれまでと違う起用が見られるように思います。石原の後継者の育成が不可欠ですからこうした起用になっているのかも。石原と白濱は打率がひどいことになっているので會澤には打てるキャッチャーとして活躍してもらいたいところです。あと、二軍で倉が磯村の教育をしているという噂ですがどうなんでしょう。

個人的には今後の野手のキーマンとして梵をあげておきます。膝の調子が心配なものの、守備の巧さ、実績からして今後の優勝争いで重要な位置を占めるのではないかと思います。

投手陣を振り返る

先発投手陣はマエケン、大瀬良、バリントンと3本の柱が固定されているのが大きいように思います。3人で14勝を挙げています。ここまで新人の大瀬良一人でFA移籍した大竹の穴を充分に埋めています。マエケンは4勝を挙げていますが、本人の実力を考えればもう少しというところ、バリントンはちょっと波が大きいのが気になります。

この3人に新人の九里、左腕の篠田が入ってきたのがここまでの好調の理由でしょうか。九里は先発や中継ぎと使い方が定まっていない感じなのが少し心配ですが。篠田はフォームをゆったりしたフォームにして投球スタイルを変えたのが功を奏しつつあるように思います。安定感はまだまだだと思いますが、貴重な左の先発として定着してもらいたいところです。現在二軍に落ちていますが、実績のある野村に上がってきて欲しいところです。

中継ぎはミコライオ、永川、一岡、中田の救援陣は鉄壁に近いでしょう。抑えにミコライオはこれまでと変わりませんが、去年復活した永川、昨年終盤から台頭し2イニングもいける中田、人的補償で加入の一岡の3人が安定しているのは頼もしい限りです。一岡はカープに来て一気に才能が開花した感じですね。勝ちパターンをこの4人で回すことによって1人に負担が掛からないのが大きいと思います。あとは不振の今村が夏場あたりに戻ってきてくれれば。新外国人のフィリップスも1軍では不安定ですが、今後どこまでやれるか注目です。

また、個人的にはビハインド時の投手に注目しています。河内やここ数年不振の梅津がビハインド時に投げていますが先発が早期に降板したときやビハインド時に登板する投手が抑えることによって何試合か拾える試合も出てくると思います。新人の西原あたりもこのポジションになってくるでしょうか。個人的キーマンは梅津です。

交流戦の戦い

交流戦はこれまで勝ち越したシーズンは2ブラウン監督時代の2シーズンだけで、それ以外は負け越しています。ただ昨年は11勝13敗と5割まであと一歩のところでした。

今のチーム状態を考えればそれほど心配することも無い気もします。

注目は緒戦のソフトバンクそして次のオリックス戦です。パ・リーグ1位、2位チームとの対戦なのでここを五分で乗り切れるかどうか。ここで交流戦の戦いが占えるのではないでしょうか。